本線試乗で体感、JR東海新型「315系」の実力
315系は静かな電車
211系などの従来車両との違いとして、最も気になったのは静けさでした。
騒音を抑えるには、大雑把に言えば「発生する音そのものを小さくする」「外部からの音を遮る」という二つのプローチがあります。前者として挙げられているのが、モーターなどの床下機器の低騒音化でした。

力行時に発生するモーターの熱を、風を入れて冷ます。これが従来の開放モーターです。315系では全閉モーターが採用されており、風の通りを減らすことで音量を低減しています。継手はモーターからの駆動力を車輪に伝えるものですが、この形状の最適化が低騒音化につながりました。
もう一つのアプローチ、遮音性を高める工夫として、315系ではゴムを入れた「低騒音床構造」や複数のガラスで構成された「複層ガラス」を採用しています(複層ガラスは313系でも採用実績があります)。結果、120km/h走行時の車内騒音は211系比で約10dBほど低下したといいます。
たとえ話ですが、家の外で工事が行われている状況を想像していただくのが分かりやすいでしょうか。従来の車両を「窓を閉じる前」だとすれば、315系はまるで「窓を閉じた後」……もちろん報道陣向けの本線試乗ということで、かなり静かな環境であったことは否めませんが、あくまで体感としてそのぐらいの差があるように思えました。
JR東海の在来線車両で最も緑の濃い窓

鉄道ファンにとって気になるのは窓でしょう。JR東海の在来線車両の窓にはカーテンがついており、日差しが気になるときなどに使用されていますが、315系はカーテンレス化されており、窓回りがすっきりしています。これは赤外線・紫外線を99%カットするガラスが採用されたためです。
遮光性も高いため、同社の車両としては最も緑色の濃いガラス窓になっています。これがスマートフォン利用者にもありがたい。ロングシートの電車に乗っていると「窓からの日差しが反射して画面が見辛い」こともしばしばですが、今回の本線試乗ではそうした使いづらさを感じませんでした。