ブルーラインは横浜市域を越えて川崎へ

横浜市営地下鉄ブルーラインは湘南台―あざみ野間を結ぶ40.4キロの路線です。写真は1999年にデビューした3000N形電車(写真:Yuji Shibasaki / PIXTA)

地下鉄ブルーラインは、現在の終点で東急田園都市線と接続するあざみ野から小田急新百合ヶ丘付近までの約6.5キロを延伸します。目的は「鉄道ネットワークの充実による広域移動性の向上と、新駅周辺の街づくりによる沿線エリアの活力向上」。

2019年に横浜市は事業化(地下鉄新線の建設)を判断し、2020年1月に概略のルートや駅位置が公表されました。新線区間は地下トンネルを基本に、あざみ野を除き新駅4駅を整備します。

延伸ルートは、横浜市営地下鉄が川崎市に伸びる話題もあります。横浜、川崎の両市は、延伸に関して相互に連携・協力していくことを柱とする覚書を交わしています。

整備効果では、新百合ヶ丘~あざみ野間が約10分(現在は路線バスで約30分)、新百合ヶ丘―新横浜間が約27分(同じくJR横浜線経由で約35分)に短縮されます。開業は2030年目標。横浜東部方面線や地下鉄ブルーライン延伸線は、人口減少に向かう首都圏では数少ない鉄道の建設計画です。

品川駅利用客は増加、横浜駅利用客は減少

ラストは2022冬公共交通フォーラムで講師を務めた、京急鉄道本部建設部の竹内明男担当部長の発表を要約します。

タイトルは「コロナ禍による影響の現状と感染防止対応、今後に向けた取り組み」。京急沿線は、人口の東京都心回帰の影響を受けます。2016~2020年の5年間では「横浜市金沢区の人口20万人割れ」、「横須賀市の人口40万人割れ」といったトピックスがありました。

京急は東京(品川)、川崎、横浜、横須賀の4都市をつなぎます。横浜市はビジネス都市という性格も持ちますが、やはり人口は東京都心に集中。1991~2019年の29年間の京急の駅別利用客数の変化をみると、横浜駅が3万人減ったのに対し、品川駅は6万人増えています。とはいえ2019年度駅別利用客数は、横浜32万人、品川28万人で、横浜が4万人上回ります。

ダイヤ適正化や駅のリモート化でコロナ禍に対応

そんな京急にも、コロナ禍は容赦なく襲いかかります。2020年度の輸送人員は3億3400万人で前年度比1億4800万人減(31%減)、旅客収入は519億円で285億円減(35%減)でした。

リモートワークの普及で今後も輸送需要の回復には厳しいものがありますが、京急は多くの首都圏鉄道と同じく終電の繰り上げをはじめとするダイヤの適正化とともに、駅のリモート化(遠隔サービス化)で人件費を削減。工事先送りなどで、償却費も抑制します。

モニターホン(写真右端の青いボックス)で利用客とのコミュニケーションを確保した上で無人化された京急の駅リモート化=イメージ=(写真は2022冬公共交通フォーラムでの竹内京急担当部長の発表資料から)

1872年に日本初の鉄道が開通した横浜は、2022年が鉄道150周年の節目。これからもフレッシュな話題を発信し続けてほしいと思いながら本コラムを終えます。

記事:上里夏生