「青春18きっぷ」での乗車は利用者数にカウントされないのか JRに聞いてみた【コラム】
県はむしろ「(青春18きっぷを)積極的にご利用いただきたい」と考えている

誤解のないように書き添えておくと、岡山県側としてはFacebookへの投稿に「青春18きっぷ」の使用を否定する意図は全くなく、むしろ「積極的にご利用いただき、『国鉄型車両の聖地・岡山県』を楽しんでいただきたい」と考えているそうです。
「以前からの私共の問題意識として、毎年、18きっぷの期間中には、たくさんの鉄道ファンの皆様が県内のローカル線を訪れてくださっているにも関わらず、18きっぷの仕組み上、利用者数(乗車人員や平均通過人員)に反映されていないということが、非常にもったいない、という思いがありました。
そこで、18きっぷでお越しいただく皆様に、もし気に入った路線や区間、駅などがあれば、ひと区間だけでも普通乗車券を買って乗っていただき、『いいね!』という気持ちを『利用者数』という形で残していただきたい…というお願いを、ちょうど18きっぷの発売と岡山DCの初日が重なった7月1日に、Facebookへ掲載させていただくことにしました」(岡山県)
岡山では2022年7月~9月にかけて行われる「岡山デスティネーションキャンペーン」だけでなく、7月~12月にかけて「おか鉄フェス2022」を展開しています。これは今なお多数残る国鉄型車両を活用し、岡山を鉄道の聖地として盛り上げていこうというキャンペーンで、弊社サイトでも「和気訓練線での運転体験企画」「急行『砂丘』『鷲羽』をイメージしたリバイバル団臨」「213系初代『マリンライナー』一日限りの復活」などを取り上げました。JR西日本岡山支社からは、こうした取り組みや車両基地イベントの盛況ぶりを伺っています。
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イベントは3ヶ月~半年程度の期間限定のキャンペーン、青春18きっぷ利用者の乗車券買いも一時的な利用者数の水増しにしかならないという見方もありますが、イベント後も訪れてくれるリピーターの獲得、口コミによる更なる誘客、地域外から”注目される”ことで地元民が鉄道に目を向けるといった効果も期待できるでしょう。地元ではごく当たり前のものが再発見されることで名物になり、観光資源化するケースもあります。「青春18きっぷ」で乗りに来て、「懐に余裕があったら記念にきっぷを買って帰ろう」くらいの考え方でも、きっと何らかの貢献にはつながるはずです。
最後に余談を一つ。本筋からは外れますが、期間限定のイベントなどに拠らない日常的な利用者増について、岡山県では沿線自治体と連携して「駅へ接続する二次交通の改善」「駅施設の環境改善」などに取り組んでおり、一部市町村では「通学定期券の購入助成など、独自の取組を行っているところもある」とのことでした。多客期の利用を可視化したいという思いだけでなく、平時の利用を増やすことで足腰から強化していこうという思いも感じます。
記事:一橋正浩