宗谷本線 廃止駅 他【木造駅舎カタログ】落ち穂拾い33/344

※2017年1月撮影
トップ画像は、JR北海道宗谷本線上幌延駅の前面展望。この駅も2021年(令和3年)3月に廃止されました。
上幌延駅周辺も住民は少なく、1世帯6人(※)という寂しさです。写真では歩いている人が写っていますが、これはむしろ珍しい光景ではないでしょうか。
※2017年1月撮影
廃駅が2021年に集中したのは、2019年(令和元年)暮れに「JR北海道アクションプラン」で「宗谷本線活性化協議会」に対してJR北海道が維持できない「過去5年間、乗車人員が1日平均3人以下の無人駅」について廃止か自治体による維持管理での存続かを2020年(令和2年)3月までに方針決定するように求めたことによります。
その結果、2021年3月、南比布駅、北比布駅、東六線駅、北剣淵駅、下士別駅、北星駅、南美深駅、紋穂内駅、安牛駅、上幌延駅、徳満駅の11駅が廃止、豊清水駅は信号場に格下げされました。
2015年3月に撮った2021年廃駅の写真がありました。ご覧ください。
東六線駅。
※2015年3月撮影
不思議な駅名は、北海道独特の基線(基準道路)から東に6本目の道路(6線)という意味。何とも直截なネーミング。住民は、8世帯26人(※)と廃止駅の中では多い方です。
※2015年3月撮影
北剣淵駅。
※2015年3月撮影
北剣淵駅周辺の住民は、3世帯11人(※)。
※2015年3月撮影
剣淵町自体は、東京世田谷区の倍以上の広さがあります。でも、住民は3千人に満たないのです。人口密度は、1平方キロメートル(1辺1kmの正方形の中に)約23人。
それでも幌延町の人口密度約4人に比べればとても多いのです。
余談ですが、人口2230人(住民基本台帳/2022年)の幌延町には、問寒別駅、糠南駅、雄信内駅、安牛駅、南幌別駅、上幌延駅、幌延駅、下沼駅と8つも駅がありました。2021年に雄信内駅、安牛駅、南幌別駅、上幌延駅は廃止。それでも4駅あります。
ちなみに牛山隆信さんの秘境駅でも糠南駅(周辺人口2世帯/5人※)は宗谷本線ではトップの7位、下沼駅(周辺人口2世帯/6人※)もそれに次ぐ18位とあまり自慢できない状況です。
話を宗谷本線2021年の廃止駅に戻します。
下士別駅。
※2015年3月撮影
駅の周囲には、21世帯59人が住んでいます。住宅と手前に待合室が見えました。
※2015年3月撮影
ちなみにお隣の士別駅の周りには、916世帯2,026人が暮らしています。宗谷本線で士別駅周囲よりも人口が多いのは、旭川四条駅(2,217世帯/4002人)、永山駅(1,022世帯/2036人)の2駅だけです。
宗谷本線全42駅の中で周囲に千人以上住んでいるのは、士別駅を含めて12駅です。
逆に駅の周囲1kmの円内に10人も住んでいないという凄まじい駅が、2021年に廃止された駅を含めれば15駅もあったのです。今も現役なのは7駅。
※駅周辺人口は、駅を中心にした半径500m、直径1km円内の人口データ(国勢調査 2010年/平成22年)
※使用している写真は筆者が以前にプライベートな鉄道旅で撮ったスナップ写真です。
※過去のコラムで同じ写真を使用している場合があります。
※コラム中の値段は撮影当時のものです。
※駅などについては『JR全線全駅』(弘済出版社/1997)、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地01-60』(朝日新聞出版/2012-2013)他を参照しています。
※鉄道撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいているものです。鉄道を撮影する時は感謝の気持ちを伝えましょう。ありがとうございます。
(写真・文章/住田至朗)